奨学金を授与された皆さんは、その後どのような進路を歩むのでしょうか?
奨学会では、2024年度の奨学生62名全員に4月からの進路についてアンケートを行いました。
これから活躍したい分野や、日本と母国の交流の発展にどのように貢献していきたいかなど、今後の夢や目標についても回答していただきました。
その中から9名の回答をご紹介します。
2024年度奨学生の進路先
進路先 | 人数 |
---|---|
進学(大学院) | 4名 |
進学(大学) | 24名 |
進学(専門学校) | 23名 |
就職 | 2名 |
起業 | 1名 |
日本語学校継続 | 3名 |
帰国 | 5名 |
アンケート内容
- 日本に留学して良かったことはどんなことでしたか
- 奨学金はどのように役立てましたか
- 今後の夢、目標はなんですか
奨学生の声

曺 禎焄(ジョ ジョンフン)
韓国
進学先:東京大学大学院 総合文化研究科 言語情報科学専攻
東京YMCAにほんご学院出身
- 東京YMCAにほんご学院で勉強したことです。日本語を学びながら、YMCAの分かち合い、生命尊重、平和のための精神を実践するボランティア活動を通じてさらに成長できました。
- 意味の深い大切な奨学金ですので、その意味をよく考え、大学院進学の費用に充てることにしました。
- 私の将来の夢は人権が尊重される社会を作ることはもちろん、私自身が日韓市民の相互理解の懸け橋になることです。私は東京大学大学院で「人間の安全保障」の観点から、日韓関係と市民の役割について勉強しようと思っています。私の力を必要としてくださる分野があれば、そこで私の能力が使われることを願っています。東京YMCAにほんご学院での勉強と実践の経験を胸に刻み、日韓市民が互いに理解し、共同して善を築いていく懸け橋となり、平和を実現することに微力ながら貢献したいです。

卞 家東(ベン カトウ)
中国
進学先:法政大学大学院 国際文化研究科
カナン国際教育学院出身
- 自らの研究テーマを自由に探求できること、多様な視点に触れられること、そして人生の貴重な経験を積めることにあります。
- 学院受験準備の際、奨学金を活用して書籍を購入し、受験料の一部を支払い、さらに関西での受験時には交通費や宿泊費にも充てることで、経済的負担を軽減しました。
- 今後は大学院に進学し、映画を通じて中国の農村や都市、労働者階級・中産階級などを研究しながら、就職準備を進めます。M1から本格的に就職活動を始め、企業説明会にも積極的に参加します。日本の大手企業への就職を目指し、日々努力を重ね、将来的には日本と中国の架け橋として活躍したいと考えています。

王 珂瑶(オウ カヨウ)
中国
進学先:同志社大学 経済学部 経済学科
大阪日本語教育センター出身
- 都市の建設は非常に良い、生活はとても便利です。
- 進学の出願費用を大いに助けていただきました。
- 順調に大学に入学し、たくさんの友達を作りたいです。大学在学中は、国際交流に関わるイベントやボランティア活動に積極的に参加しながら、日本社会に溶け込みたいです。そして、中国と日本の懸け橋になりたいと考えています。大学卒業後は、経済を学び、日本企業に就職したいです。

ZAR CHI SOE(ザー チー ソー)
ミャンマー
進学先:東洋大学 福祉社会デザイン学部 社会福祉学科
ARC東京日本語学校出身
- 何でも自分でしないといけないから母国での自分より今の自分が他の人に頼りなくかなり成長していたことは留学して良かったことだと思います。
- もらった奨学金を3つに分けました。一つ目は母国の戦争で非難している子供たちの食事のために寄付しました。二つ目は進学するための受験料として使いました。三つ目は、欲しかった物を買いました。
- 日本でこれから長年住み続ける予定なので、日本での福祉制度について詳しくなるのは今の私の夢です。私は日本で社会福祉制度を学び、その知識を日本で暮らす外国人の方々のために活かし、懸け橋として活躍したいと考えています。そして、日本で住んでいる外国人たちに自分が知っていた事をシェアします。日本で生活することにあったて直面している生活困難などを解決できるように、社会福祉士としての立場から手伝える人になりたいです。将来的には、多様な背景を持つ人々が支え合える社会の実現に向けて、より多くの人に力を届けられる存在を目指しています。

梁 盛斌(ヤン ソンビン)
韓国
進学先:東洋大学 経済学部 国際経済学科
赤門会日本語学校出身
- いろいろな国から来た人たちと知り合ったことです。
- 学費に役立ちました。
- 学校を卒業して経済アナリストになりたいです。私は、両国の貿易、投資、金融分野でデータを分析し、客観的なインサイトを提供することで、日本と母国の交流発展に貢献したいと考えています。特に、国際経済および貿易分野で活動し、韓国と日本が持続可能な成長と協力を成し遂げるための経済戦略を研究・提案する役割を担いたいです。将来的には、韓国と日本をはじめとする東アジア経済協力の専門アナリストとなることを目標に、経済モデリング、データ分析、国際貿易政策などの専門性を高めていきたいです。

NGUYEN NGOC YEN MY(グエン ゴック イエン ミ)
ベトナム
進学先:流通経済大学 流通情報学部 流通情報学科
飛鳥学院出身
- 飛鳥学院で書道や茶道など日本文化を体験できることです。また、様々な国の人々と出会い、世界中の文化を学ぶチャンスができます。
- この度は、奨学金をいただき、本当にありがとうございました。
- 将来の目標は、物流業界で活躍するために必要な資格やスキルを早めに取得することです。現在は専門知識の習得に力を入れながら、実践的なスキルも磨いています。卒業後は日本の流通業界で就職し、物流を通じて国と国、人と人をつなぐかけはしとして活躍したいと考えています。グローバルな視点を活かし、効率的で信頼性の高い物流サービスの発展に貢献したいです。

刘 祎铭(リュウ イメイ)
中国
進学先:日本工学院専門学校情報処理科課程
九州英数学舘国際言語学院出身
- 日本に留学して一番良かったことは、自分の将来の職業の方向性が見つかったことです。まだ学生ですが、日本に来てからさまざまな学校や専門分野について知り、将来のキャリアプランがより明確になりました。自分がなりたい大人になるための自信もつきました。
- 奨学金をもらってから、志望校の出願準備を始めました。出願料や試験期間中の東京への往復交通費にそのお金を使いました。 このお金は幸運をもたらしてくれるものだと思っているので、試験もうまくいくよう願っています。
- 私は大手のIT企業に就職し、韓国と日本の双方で活躍することで、両国間の架け橋になりたいと考えています。自分のスキルを活かして、 ITの分野で活躍しビジネス発展に貢献したいです。短期目標は、今後2年間の学業を無事に修了し、その間にできるだけ多くの資格を取得することです。そして、最先端のIT技術をしっかり学びます。

CHIT SU CHAN (チッ ス チャン)
ミャンマー
進学先:日本工学院八王子専門学校 建築設計科
東京国際交流学院出身
- 日本に留学したことで、自分の実力を確かめることができ、大きな自信につながりました。それだけでなく、自分のキャリアも見つかり、本当に留学して良かったと感じています。
- 奨学金をいただいたことで、安心して進学することができました。支援してくださった皆様に心より感謝申し上げます。このご支援を活かし、今後も自分の夢に向かい全力で頑張っていきます。
- 建築が好きで、将来は人々の暮らしを豊かにする建物を作りたいと考えています。設計や構造をしっかり学び、実践を重ねながら、一人前の建築士になることを目標にしています。

ATHAPATHTHU MUDIYANSELAGE HASHINI DILESHA ATHAPATHTHU(アタパストゥ ムデイヤンセラゲ ハシニ デイレーシャ アタパストゥ)
スリランカ
進学先:東京調理製菓専門学校 パティシエボランジェシア科
メロス言語学院出身
- 知らなかった日本の文化について知ることです。
- 専門学校の学費のために使いました 。
- 専門学校に入ってパティシアについて勉強して日本で自分のお店を作ってスリランカと日本のお菓子屋を作りたい。